ネコちゃんの取り組みと一般診療

春日丘動物病院のネコちゃんへの取り組み

春日丘動物病院は国際猫医学会の認定を受けたネコちゃんに優しい病院です。

ネコちゃんの多くは、警戒心が強く、知らない人や知らない場所を嫌い、病院へ来ることにストレスを感じてしまうことがあります。

ISFM(国際猫医学会)によって確立された「環境と診療による猫へのストレスを最低限にするための動物病院」のガイドラインでキャット・フレンドリー病院のゴールド認定を受けている春日丘動物病院では、そんな怖がりのネコちゃんも安心して診察を受けられる取り組みをしています。
受付、待合室、診察室、入院室を好奇旺盛な子が多い、ワンちゃんと別の階にして、大きな音にびっくりしないように静かで落ち着いた空間作りをしています。
ネコちゃんのことに詳しいネコちゃんが大好きな獣医師、動物看護師も在籍しています。

病院に連れて行くのが心配という飼主さんも安心しておこしください。

ネコちゃんの一般診療

子猫を迎えた飼い主さんへ

子猫

人との信頼関係が作る大切な時期です。
子ネコのときにどれだけ人と接したかで、性格、体質などが決まります。子ネコの様子を見ながら積極的にスキンシップをとるように心掛けてください。
また、子ネコの時から体に触れられることや歯磨きなどに慣れさせておくことで大きくなってからのケアも容易になります。

初めて子ネコを迎えた飼主さんや飼い方、しつけに不安や心配を感じている飼主さんは是非ご相談ください。ネコちゃんが大好きなスタッフがサポートいたします。

ネコちゃんの予防について

1.混合ワクチン

混合ワクチンの接種は、主に伝染病などの病気を予防するものです。
子猫では開始時期によって3回以上の接種が必要となります。
3年目(2歳)以降は腎臓への負担を考え、感染のリスクの高いネコちゃんを除いて3年に1回の接種もご提案させていただいています。
また、予防接種はまれにアレルギー反応を起こす場合がありますので、接種後よく様子をみてあげてください。

感染リスクの高いネコちゃん

室外に出てしまうネコちゃん、7種ワクチンを接種しているネコちゃんは年に1回の接種が必要です。
ストレスにより感染リスクが高くなります。多頭飼育されている飼主さん、これから新しいネコちゃんを迎える飼主さんはご相談ください。

抗体価検査について

ワクチン接種の前に体内にウィルスに対する耐性が残っているか調べることができます。
詳しくは獣医師にご相談ください。

2.ノミ・ダニ・フィラリア予防

ノミは寄生後24~48時間で産卵、気温13℃以上で繁殖を繰り返します。ノミ・ダニは寄生することにより、激しいかゆみの原因となるだけでなく、皮膚病や伝染病の原因となることもあります。
また、多くの病原体を媒介し、感染した人が死亡した例も出ています。
ノミ・ダニ予防はできれば年中、月1回予防することをお勧めします。

フィラリア症は蚊によって媒介される犬糸状虫がネコちゃんの心臓に寄生して起こるこわい病気です。ワンちゃんの病気としてよく耳にしますが、ネコちゃんにも感染することがあります。

ネコちゃんの避妊、去勢手術について

猫検査

避妊・去勢の時期は、一般的に6ヵ月前後以降と言われています。
また、発情しても繁殖行動ができないことは、ネコちゃんにとって大きなストレスになります。将来繁殖を考えてないのであれば、避妊・去勢手術をおすすめします。手術の時期については獣医師にご相談ください。

〇避妊手術のメリット
  1. 発情に関連した問題行動が無くなります。
  2. 情緒が安定して性格が穏やかになり、ストレスなく生活が送れます。
  3. 生殖器に関連した病気を防ぐことができます。
×避妊去勢手術のデメリット
  1. 太りやすくなることがあります。(術後はより食事管理が重要になります。)
  2. 全身麻酔の手術をするリスクがあります。

ネコちゃんの検査について

1.ウィルス検査

ネコちゃんが感染する代表的なウイルスには、猫免疫不全ウイルス猫白血病ウイルスがあります。

猫免疫不全ウイルス(FIV)

猫エイズと呼ばれ主に感染猫とのケンカによる咬傷などから感染する病気です。

猫白血病ウイルス(Felv)

唾液中に多く存在するウイルスで、母猫やFelv陽性の猫と〝仲良し〟の子ほど感染しやすいです。グルーミング、食器の共有、尿、涙液、母乳、血液、咬傷などが感染源になります。

どちらも死に至る恐れのある怖い病気です。少量の採血で感染の有無を確認できます。

2.尿検査

ネコちゃんのかかる病気の中で多いのが、腎臓疾患です。

ネコちゃんのオシッコは、腎臓でできる限り濃縮してから排泄されるため、腎臓には常に負担がかかります。腎臓機能が弱くなってくると慢性腎不全など病気になってしまいます。
また、濃縮されることで膀胱の中に結晶や結石ができやすくなり、尿石症や膀胱炎が起こりやすくなります。定期的に尿検査をすることで、腎臓疾患などの病気を早期発見できます。
検査に使うおしっこは、時間経過すると細菌が入ったり化学変化を起こして、正確な検査ができなくなってしまう場合があります。できるだけ新鮮なおしっこを病院にお持ちください。

尿たんぱく

腎臓に異常があると、尿にタンパク質が混ざります。尿にタンパク質があるか、ないかで腎不全の診断や病気の判定に役立ちます。

尿比重

尿の濃さを測ります。血液検査と併用して腎臓の機能を診断します。

PH値

尿がアルカリ性か酸性か調べます。結石ができやすい体質になっているかがわかります。

尿糖

尿中の糖を検出することで糖尿病の診断に使います。

潜血

尿中の血液の有無を調べます。

3.血液検査

ごくわずかな採血で、貧血の状態や感染症かどうか、肝臓・腎臓の機能が正常に働いているかなど調べます。
血液検査で幅広い健康情報を得ることができるので、年1回検査することで健康状態を把握することができます。

4.画像診断(レントゲン検査・エコー検査・CT検査など)
エコー検査

触診だけでは分からない体内の構造を調べることができます。臓器の位置、大きさ、形などの変化がないかを確認します。

5.便検査

便検査では、消化吸収の状態、細菌の状態、寄生虫がいるかどうかなどがわかります。まずは検査の前に便の見た目で、色、臭い、形、形状を調べます。便検査に用いる便は、乾燥しないようにタッパーやビニール袋に入れて病院まで持ってきてください。便の量は、親指の先程度あれば検査は行えます。

6.その他の検査

その子に健康状態に応じた様々な検査をしています。 当院には、皮膚科・耳科・眼科などの専門的な知識を持つ獣医師も在籍していますので、ネコちゃんの症状などによって最適な検査をご案内いたします。

ウェーブ